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主なテーマ、最近は映画ばかりになってしまいましたが、この何年か海外旅行にも興味があって、もともとは鉄道旅、高校演劇、本などが中心のブログだったのですが、年を取って、あと何年元気でいられるかと考えるようになって、興味の対象は日々移っているのです。
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東海道本線に特急列車が復活

 大きい書店のレジ脇あたりに、大手出版社が読書好きのために毎月発行する本に関する小冊子が、ご自由にお持ちくださいという感じに置いてある。
 先日、講談社の「読書人の雑誌・本」3月号というのをいただいてきた。表紙にローカル線らしいがらんとしたクロスシートの車内が描かれていて、見出しに「鉄道ひとつばなし(特別版)よみがえる『つばめ』『はと』(上)」とあったのに惹かれたのである。

 筆者の原武史という人は、明治学院大学教授で政治思想史が専門らしいが、この小冊子に「鉄道ひとつばなし」というエッセイを長らく連載していたらしい。迂闊にもわたしはそれを全く知らず、それが講談社現代新書にすでに3冊にわたってまとめられていることも初めて知った。今度、ぜひ読んでみなければと思っているところである。

 ところで、今回の「特別版」であるが、新幹線の大規模改修が必要になった20××年、これを契機に、東海道本線に往年の特急「つばめ」と「はと」が復活することになったという、何とも嬉しい設定に基づく空想乗車ルポなのだった。
 設定そのものは、決して荒唐無稽なものではない。例のJR九州の「ななつ星」成功が契機となって、「鉄道界には」「それまでの新幹線に代表されるスピード重視とは異なり、移動する空間と時間を楽しむことのできる列車をもっと走らせるべきだという」「新たな考え方が広まって」「リニア中央新幹線に固執していたのは、政官財を中心とする一部の支配層だけであることも明らかに」なり、「加えて東海道新幹線の設備老朽化」が「大規模改修工事が終わるまでの暫定的な措置として」このようなダイヤ改正をもたらしたというのである。

 この設定の素晴らしさは、「ななつ星」の成功から2匹目のドジョウをねらった、JR西日本や東日本の豪華クルーズトレイン計画に追随することなく、富裕ではない大多数のシニア層の庶民が、ちょっとだけ背伸びした贅沢として乗車できるような編成を(具体的な編成表も載っている)提案して見せたところにある。
 もちろん往年の車輌などは残っていないから、すべて新造の車輌になるわけだが、「ななつ星」のようなこれ見よがしの無用の豪華さではなく、個々の乗客のニーズを踏まえて、それぞれを豊かな気分にしてくれるような設備を備えるものとして考えられている。食堂車や展望車、個室、コンパートメントなどもあるが、あくまで中心は普通車の自由席と指定席なのである。
 「つばめ」は、9:00に東京を出て16:30に大阪に着くというダイヤが組まれている。7時間30分の「鉄道の旅」である。

 こういう豊かな旅をしたいと考えている層は、今の時代、潜在的に多数いると思う。それを掘り起こす地道な営業努力と、その庶民の小さな贅沢を受け止める仕掛けを作れば、必ず成功できるのにと思う。何よりも、線路はすでに日本中に敷かれているのであって、必要な主な設備投資は車輌だけなのである。どうしてそれが判らないのだろうか。
 テツになって時刻表をよく買うようになって驚いたのは、東海道本線にも山陽本線にも東北本線にも、特急列車が全く走っていない(僅かに残った寝台特急以外には)ことだった。こま切れになった普通列車が走るばかりで、太字や(JTB時刻表)赤で(JR時刻表)印刷された特急列車は、他の路線から少しの区間だけ乗り入れている、その尻尾のような部分が残るだけなのである。新幹線が開通した時、すべてがそちらに置き換えられると考えたのだろう。

 だが、それは間違いではなかったのか。新幹線のスピードは、車窓の移り変わりをゆったりと眺め、豊かな時間の経過を楽しむ鉄道旅の面白さを失わせてしまったのである。新幹線の車中の、あのどろんとしたつまらなさの充満した、個々に内閉した澱んだ空気を思ってみればいい。
 先に挙げた幹線の鉄道施設には、特急列車を始めあらゆる鉄道車輌と運行形態を支えられるだけものが揃っているはずである。それなのに、それらが少しも生かされていない。こんなもったいないことがあるだろうか。
 スピードが欲しい乗客は確かに多いかもしれないが、そうではない乗客も確実にいるのである。日本を代表する主要幹線に、それほど早くなくていい特急列車を走らせることの素晴らしさ。それをこんな形で公にしてくれた原武史氏の卓見に、全面的に共感するものである。

 東京と九州各地を結んでいたという寝台特急「富士」や「あさかぜ」なども、再び新しい形で(豪華である必要はない。豊かであればいいのだ)復活してほしいと切に願っている。いま、九州に行くには新幹線以外の選択肢は鉄道にはない。全く残念なことだが、明日から退屈至極な新幹線で九州の方に行ってくることにする。
by krmtdir90 | 2014-02-28 16:36 | 鉄道の旅 | Comments(2)
Commented by Mh at 2014-03-02 01:52 x
今のやり方だと、新幹線は並行在来線沿線を破壊すると思うのです。
こんなアイディアを挙げる方もいます。

「寝台特急あけぼの」を残す、ひとつのアイデア
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1402/27/news048.html
Commented by natsu at 2014-03-06 10:50 x
読みました。なるほどです。
費用の問題ですが、地方の自治体が一時期争うように建設した市民ホールなどのハコモノが、低い稼働率にもかかわらず維持費用がバカにならない現状から、各自治体のお荷物になって放置されているのを連想しました。
この記事で提起されていることは、各自治体が復活する「あけぼの」を重要な観光資源の中核として活用していくことで、ハコモノなどとは比較にならない可能性を持っていると思います。
どこかの自治体の中に、そういう先見的な視点を持つ職員が一人でもいてくれないかと思います。
記事の方にコメントしようとしたら、フェイスブックとかいうものでないとダメらしいので残念でした。
またいい記事を見つけたら教えてください。
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