人気ブログランキング | 話題のタグを見る

18→81


主なテーマ、最近は映画ばかりになってしまいましたが、この何年か海外旅行にも興味があって、もともとは鉄道旅、高校演劇、本などが中心のブログだったのですが、年を取って、あと何年元気でいられるかと考えるようになって、興味の対象は日々移っているのです。
by natsu
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
最新の記事
最新のコメント
記事ランキング

また東北の旅④山田線(2014.9.1)

 *読んでくださる方、できれば①から順番に読んでくださると嬉しいのですが。

 JR宮古駅。三陸鉄道宮古駅はこの右側になる。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17224127.jpg
 駅前の様子。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_1723564.jpg

 これから山田線の宮古・盛岡間に乗車する。
 山田線というは本来、盛岡からこの宮古を経由して釜石までを言うのだが、三陸海岸沿いを行く宮古・釜石間は東日本大震災のあと不通になったままで、BRT転換を提案して線路を復旧させる気のないJRに対して、地元はあくまで鉄道としての復旧を主張して合意に至らない状況が続いた。
 ただここに来て、JRは線路を復旧させた上でこの区間の経営を三陸鉄道に移管する案を提示している。三陸鉄道としては、北リアス線と南リアス線の間がつながって、路線全体を一体化した運営が可能になるので悪い話ではないのだが、会社自体が赤字の続く第三セクターであるため、地元自治体などの負担がさらに増大することになってしまうのである。
 根底にあるのは、鉄道会社でありながら鉄道そのものを大切なものと思っていない、儲け第一というJRの経営体質にあるのは明らかである。JRは地方の赤字ローカル線を切り捨て対象としか考えておらず、こうした災害をいいきっかけにして復旧をズルズル先延ばしにし、周辺自治体などが諦めるのを待って廃線にしてしまうというシナリオなのである。
 いまの状況では、悔しいけれど三陸鉄道として復活させるしか道はないように思える。井上ひさしが有名にした吉里吉里(きりきり)駅など、あくまで鉄道旅で行ってみたいところなのである。

 さて、改札を入ると、向かいの島式ホームの方に14:45発の山田線・茂市行きが停まっていた。オリジナルカラーのキハ110、単行である。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17252321.jpg
 車内はセミクロスシート。昼間の区間列車なので、乗客はわたしも含めて3人だったか4人だったか。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17254936.jpg

 15:06、終点・茂市(もいち)駅に到着。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17262839.jpg
 ここは単式ホーム1面1線と、島式ホーム1面2線を持つ有人駅である。単式ホームの方はいま乗って来たような区間列車用のホームになっていて、宮古・盛岡間を結ぶ列車はすべて島式ホームの方を発着しているようだ。

 反対方向を見てみる。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_1727122.jpg
 この駅は最近まで、岩泉(いわいずみ)線という路線の分岐駅になっていた。JR赤字ローカル線の筆頭に挙げられるような閑散路線だったらしいが、2010年7月に起こった土砂崩れと脱線事故によって不通となり、JRは復旧を断念して(最初からそんな気はなかったのだ)バス転換を主張、今年(2014)4月に正式に廃止になったのである。
 こちらのホームから出て、草むらの中に消えているように見える線路が岩泉線の線路である。もう少し寄ってみる。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17281337.jpg
 左側の、左にカーブを切っている線路が山田線の盛岡方面である。

 改札を出ると、窓口の横に「岩泉線の足跡」というささやかな掲示があった。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17285252.jpg
 駅舎と駅前の様子。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17294112.jpg
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17302788.jpg
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17305125.jpg

 70分後にやって来る盛岡行きをただ待っているのも退屈なので、少し待てば来る宮古行きで一旦戻ることにした。
 跨線橋を渡って島式ホームの方へ。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17312593.jpg
 ホームの屋根は木造である。2番線が宮古方面、3番線が盛岡方面。2番線の奥の表示は宮古・釜石方面になっているのが読めるだろうか。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_1732281.jpg
 こういうひっそりとした地方の駅の島式ホームでは、大抵先の方に喫煙スペースがある。ここは、屋根を支える右側3番目の柱のところに灰皿が立っているのが判るだろうか。したがって、この写真はくわえ煙草で撮影した(と思う)。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_1733120.jpg

 15:33発の宮古行きがやって来た。ごく普通のキハ110単行だが、これは快速リアスというもので、茂市を出ると宮古までノンストップなのである。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_1733382.jpg
 思いがけず、車内は混んでいた。立っている人もいる。それならと、わたしは運転席横の「かぶりつき」を楽しんだ。

 宮古の一つ手前、ちゃんとした駅舎があった千徳(せんとく)駅。さっきチェックしておいたのだが、停車しないのでシャッターのタイミングが難しかった。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17361033.jpg

 宮古駅に入って行く。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17363884.jpg
 左の三陸鉄道のホームにはレトロ調の36-600形車輌が入線していた。
 こちらの快速リアスは、どうやら島式ホームの外側(右側)に入って行くようだ。次の盛岡行きは、この車輌が折り返すのではなく、すでに停車している左のキハ110がそれであるらしい。これが15:50着で、あれが4分後に発車だから、急いで跨線橋を渡らなければならない。やれやれ。

 宮古駅15:54発の盛岡行きもやはり単行で、やはり混んでいた。最初はわたしも立っていたが、途中で(どこの駅だったかは忘れた)ロングシートの方に座ることができた。しかし、乗客の変動は最初のうちだけで、多くの乗客がずっと最後まで乗り続けて行くようだった。
 考えてみると、盛岡・宮古間を通して運行する列車は上下とも一日4本しかないのだから、どの列車もそれなりの乗客がいるということなのだろう。

 この日はけっこう盛り沢山な行程で、少々疲れてしまった(昼ビールも飲んでしまった)のと、何より乗客が多くて気軽に動き回る感じにはなれなかったので、写真は少ない。
 茂市駅を過ぎて、次第に人家も疎らになり、列車は北上山地の山奥に入って行く。カメラが記録した撮影時刻から推定して、これは川内(かわうち)駅と平津戸(ひらつと)駅の間あたりではないかと思う。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17385598.jpg

 次の松草(まつくさ)駅で、カメラを持ったテツらしき若者が下車して行った。後部の窓から狙ってみたが、ぶれてしまってうまく写せなかった。すでに5時を回っていて、あたりは少し薄暗くなっているのだ。

 17:20(カメラのデジタル記録による)、列車は区界(くざかい)駅に入って行く。ここで列車の行き違いが行われるのである。停車時間は5分。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17402454.jpg
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_174182.jpg

 相対式ホーム2面2線、構内踏切でつながっている。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17434241.jpg
 駅名板の向こうに「東北一高い・標高744メートル」という表示が見える。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17443543.jpg
 奥深い山中の駅だが、周囲に人家もあり、列車交換が行われることもあって有人駅である。ただ、JR東日本管内ではこの駅が最も利用者の少ない有人駅になっているらしい(1日平均2人)。

 停車すると同時にわたしが下車して周囲をウロウロし始めたので、続くようにけっこう人が降りてきた。これが楽しいんだよね。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17482541.jpg
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17485223.jpg
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17492240.jpg

 急いで改札の外に出てきた。この木造駅舎は、昭和3(1928)年の開業当初からのものらしい。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17495864.jpg
 窓口に「列車の行き違いの時は信号取扱業務のため」窓口にはいない旨の表示が掛かっている。左の時刻表を見ると、上下4本ずつあるはずの列車のうち、下りの1本(快速)は当駅を通過してしまうらしく、下りは3本しか載っていなかった。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17504892.jpg

 下り・宮古行きの列車がやって来た。駅員さんが出て、信号取扱業務に従事している。一日に何回この業務があるのだろうか。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17512054.jpg
 17:25、2つの列車はほとんど同時に区界駅を発車した。

 次の浅岸(あさぎし)駅は、秘境駅ランキングで上位(2012年版で10位、2014年版で7位)の駅だと知っていたので、運転席の横に行って見ていたら、ホームにカメラを構えたテツの青年がいた。シャッターを切ったがやはりぶれてしまった。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17515789.jpg
 青年が乗車してきたので、わたしは後部に移動して遠ざかるホームを狙ってみた。停車していればぶれずに写せるのだが、駅の全体は入れられない
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17542227.jpg
 動き出すと、どうしても微妙にぶれる。でも、これはけっこうマシに写せた一枚。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_17545041.jpg

 時刻は5時半を回っている。次の大志田(おおしだ)駅も上位の秘境駅(12年版で8位、14年版で6位)だったが、この列車は通過してしまうので(停車する列車は1日に上り2本、下り1本しかない)、ぶれずに撮影できる自信もなかったし、立っていくのはあきらめた。ただ、気にはしていたのだが、結局どこで通過したのか判らなかった。

 18:06、列車は盛岡駅に到着した。
 終わりの写真が他にないので、昨日とほとんど同じだが(写した場所も時間も)、夕暮れ時の盛岡駅もう一度(宿泊地を変えないと、このあたりが難しい)。
また東北の旅④山田線(2014.9.1)_e0320083_175836100.jpg

by krmtdir90 | 2014-09-08 17:58 | 鉄道の旅 | Comments(2)
Commented by Mh at 2014-09-09 00:32 x
岩泉線は一度乗ってみたかったのですが、残念です
Commented by natsu at 2014-09-09 06:36 x
乗りたかったね。
赤字だから廃線になってもかまわないという態度は、何とか改めてもらいたいよ。
<< また東北の旅⑤北上線・横手散歩... また東北の旅③三陸鉄道北リアス... >>


カテゴリ
以前の記事
2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
2023年 04月
2023年 03月
2023年 02月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 08月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
画像一覧
フォロー中のブログ
最新のトラックバック
メモ帳
ライフログ
検索
タグ
外部リンク
ファン
ブログジャンル