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主なテーマ、最近は映画ばかりになってしまいましたが、この何年か海外旅行にも興味があって、もともとは鉄道旅、高校演劇、本などが中心のブログだったのですが、年を取って、あと何年元気でいられるかと考えるようになって、興味の対象は日々移っているのです。
by natsu
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裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)

 妻と温泉に行って来た。今回の選択意図はコストパフォーマンスで、裏磐梯レイクリゾートという宿を妻が予約した。昔は猫魔ホテルと言って高級リゾートホテルとして売っていたらしいが、経営不振で何度か経営者が代わり、名前も変えて現在では様々な旅行社のツアーなどでよく名前を見かけるようになっている。JTBのパンフレットで一人一泊13000円、東京駅とホテルの間に無料送迎バスが付いているというのを探したらしい。交通費がかからないのだから、これはなかなかお得感があって、こういうのも一度経験してもいいかもしれないと思った。車の運転は好きだが、ほとんどが高速道路でこの距離はかなり辛いだろうと思ったのである。
 家と東京駅の往復が通勤時間帯にかかってしまうのが難点だったが、どんな様子か判らないまま指定の鍛冶橋駐車場に行ってみたら、バスはほとんど満席の盛況だった。どんな人にとっても、いまやコスパは非常に重要な決定要素になっているのだろう。
 9:00に出発してホテル到着は13:15頃になった。そのままチェックインして翌日は13:00チェックアウト、帰りのバス出発は14:30ということだったから、ほぼ丸一日こちらに滞在できるようになっていた。

 行ってみたら、よくまあこんな巨大なホテルを作ったものだと驚かされる規模のホテルだった。フロントで館内地図をくれたが、信じられないくらい横長の5階建てに、何百室もあるらしい客室を埋めるのは至難の業だろうと思われた。空室のまま遊ばせておくよりも、値段を下げて少しでも稼働させる道を選んだのが現在の姿のようだった。
 元々がハイレベルの欧米型ホテルを目指した作りだったようで、部屋はかなり余裕のあるツインの洋室で、十分満足できるものだった。温泉の方は源泉掛け流しの大浴場と露天風呂があったが、当初はそれを売りにスタートした訳ではなかったからか、客室数を考えるととうてい収容し切れる規模とは言えないような気がした。ただ、もちろん非常に広々としたものではあって、現在の部屋の稼働率からすると十分余裕のあるものになっていた。露天風呂の作りは面白いものではなかったが、大浴場の方は時間帯によっては貸し切り状態に近くなることもあって、濁り湯の温泉を気分良く満喫することができた。
 そんなわけで、施設の方は満足できたが、これだけ安くしているとどこかで経費を切り詰めなければならないのだろう、バイキング形式の食事の品揃えはまったくいただけなかった。まあ、バイキングと聞いた時から期待していなかったから、これはこれで仕方がないことだと思った。

 出発時、東京は快晴で、気温も30度近くまで上昇する予報だったが、福島県に入るあたりから黒い雲が空を覆い、時折雨が落ちてくる不安定な天気になってしまった。現地に着いて驚いたのだが、裏磐梯ではいまがちょうど桜の時期で、木々の芽吹きがやっと始まったばかりという感じだった。冬の間に除雪した雪の山がまだ残っているような場所もあった。ホテルに着いた時は雨は降っていなかったが、黒い雲は垂れ込めたままで冷たい風も吹き荒れ、こんなに寒いとは予想していなかったので何とも気が滅入る状況だった。結局この日は、ちょっと外出したがすぐに帰って来て、温泉にはゆっくり浸かったが基本ダラダラと過ごすことになってしまった。
 翌朝、早起きしてみると、相変わらず雲はあるものの空は明るく、時折薄日が差すような天気なのでホッとした。空気はひんやりしているが風もほとんどなく、高原らしい爽やかな気候と言ってよかった。早朝と朝食後に風呂に入り、そのあと午前中を使って近くの五色沼に行ってみることにした。磐梯山の噴火(1888年)によって裏磐梯にはたくさんの湖沼群が形成され、その中で代表的な五色沼という探勝路がホテルのすぐ近くから始まっていたのである。
 探勝路は道幅もあり、全体としてはゆるやかな下りになっていたようだが、アップダウンもほとんどなく年齢に合った歩きやすい道だったと思う。思いがけず充実した散歩になったので、撮ってきた写真を少し掲載することにする。

 探勝路入口の小さな沼のほとりにあった桜(木々の芽吹き始めの感じも判るかと思う)。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17254375.jpg
 青沼。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17262573.jpg
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17265160.jpg
 この美しい青色は、水中に含まれるカルシウムや硫酸イオンなどの働きによるもので、成分の違いで沼によって様々な色合いが見られるようだ。

 ルリ沼。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17274539.jpg
 ここは探勝路から少し離れていて、水面も高くなっているので色を見ることはできないが、説明によれば青沼と同じ美しい青色をしているようだ。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17283770.jpg
 沼同士は小さな流れでつながっていて、流れの水も心なしか青みがかっているように見える。

 弁天沼。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17294683.jpg
 かなり大きな沼で、深さもそれなりにありそうだが、美しい青色が全体に広がっている。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17302364.jpg
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17305576.jpg
 周囲は常緑樹が多いのだが、点在する広葉樹の芽吹きの色が美しい。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17313531.jpg

 竜(たつ)沼。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17325848.jpg
 深泥(みどろ)沼。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17332061.jpg
 この2つはちょっと奥まっていて、水面との角度もないので、水の色もよく判らない。

 赤沼。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17335269.jpg
 周辺部に赤錆びた色も見えるものの、水の色は不思議な緑色である。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17342538.jpg
 手前の木はカエデだろうか、芽吹きの色が非常に美しい。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17345354.jpg
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17351911.jpg

 しばらく行くと、小さな流れが集まってかなりまとまった流れができていて、
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17355332.jpg
 その先で深い青緑色の沼に流れ込んでいた。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_1736208.jpg
 この左手一帯に広がるのが、五色沼の中で最大の毘沙門沼である。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17364685.jpg
 これが一番高いところから見下ろした感じで、中央に島のように見えている向こう側にもまだ広がっている。探勝路はこの左側をアップダウンを繰り返しながら回り込んでいく。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_173811100.jpg
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17372562.jpg
 大きな鯉が悠然と泳いでいた。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17384440.jpg
 毘沙門沼はさらに続く。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17403683.jpg
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17405729.jpg
 この深い青緑は空の色を映しているのではない。水そのものが色を帯びているのである。  
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17412443.jpg
 ようやく毘沙門沼の尽きるところで階段を上り、五色沼探勝路は終わった。約3.6キロ、1時間半ほどのコースだった。

 最初、ゴールまで歩くかどうか決めていなかったので、帰りのことはまったく考えていなかった。さらに少し歩いて国道まで出て、バス停で時刻を調べたら1時間以上待たなければならなかった。近くに裏磐梯ビジターセンターというのがあったので、そこでビデオなどを見ながら時間を潰した。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_174419100.jpg
 この写真、建物の両脇の奥のところに雪が残っているのが判るだろうか。

 11:50発のバスでホテルに戻った(12:00過ぎに到着)。
 このホテルには複数のレストランがあるので、そのうちの一つでビールと昼食を取り、喫煙所で一服するため玄関前に出たら、ずっと見えていなかった磐梯山が姿を見せていた。
裏磐梯猫魔温泉・五色沼(2017.5.11~12)_e0320083_17471296.jpg
 磐越西線や磐越道の側からだとこういう形は見ることができない。裏に当たるこちらからだと、成層火山の中央が噴火で吹き飛ばされたことがよく判ると思った。今回は見えないかなと諦めかけていたから、少し霞んでいたけれど見えてラッキーだった。

 帰りの送迎バスは14:25ホテル発、18:40東京駅着だった。裏磐梯はいままで行ったことがなかったが、なかなかいいところだと思った。
by krmtdir90 | 2017-05-13 17:48 | その他の旅 | Comments(0)
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