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主なテーマ、最近は映画ばかりになってしまいましたが、この何年か海外旅行にも興味があって、もともとは鉄道旅、高校演劇、本などが中心のブログだったのですが、年を取って、あと何年元気でいられるかと考えるようになって、興味の対象は日々移っているのです。
by natsu
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高校演劇2018・埼玉県大会(2018.11.17~18)

 いろいろ事情がありまして、掲載がこんなに遅れてしまったことをまずお詫びします。まあ、たいしたことが書けるわけじゃないので、今年は簡単な感想で終わりにしておくことにします。

 今年も2日間、10校の舞台を見させていただいた。
 全県89校から選ばれた10校ということだったが、中には「ちょっと、これで県大に来ちゃうの?」と言いたくなるような舞台もあって、最近はわたしの感性がついて行けなくなってしまったところもあるような気がした。
 また、今年は埼玉が1校増枠の年に当たっていて、この中から3校も関東に行けてしまうのだと聞いて羨ましく感じた。まあ、門戸が広がるのは悪いことではないが、昔を思うとずいぶん緩いことになっているのだなと思った。

 最優秀の浦和南「緑の教室」にはあまり共感していない。こういう(高校演劇らしい?)のが時々ポンと認められることがあるから要注意だなと思っていたら、その通りになってしまった。生徒創作としてはそれなりに書けていると思ったが、全体に話が都合良く進みすぎるところがあって好きになれなかった。教室に行けない生徒たちを取り上げるのはいいが、一人一人が抱え込んでいるものの多くが、ほぼ言葉で説明できてしまうのが物足りないところだと思った。
 教室に行けない生徒と言えば、坂戸がやった「うさみくんのお姉ちゃん」は気に入らなかった(「台本として」ということで、坂戸はいつものようによくやっていると思ったのだが)。数年前の全国で最優秀になった本らしいが、当該の生徒をこんなふうに戯画化してしまっていいのかと感じた。笑いを取るためなら何をしてもいいという感じがして、何だかなりふり構わず書かれたように思えていい気分はしなかった。
 それに比べると「緑の教室」は節度があって良かったが、それでも最後のあたり、やや感動させようという意図が先行して書き過ぎたところがあったかもしれない。もう少しサラッと終わった方が、後に残るものは大きかったのではないかと思った。

 優秀校の2校は妥当な選出だと思われた。
 新座柳瀬の「Ernest!?」は、地区の時のあざとい作りなどがしっかり改善され、新座柳瀬本来の、やり過ぎることのない品のいい舞台になっていたので良かった。やはり柳瀬はこうでなくちゃいけない。笑いを取る気持ちが先行したら見苦しいのであって、ラブコメディの「ラブ」の部分を衒いなく丁寧に描いてみせることで、観客を幸せな気分に連れて行ってくれるのが本筋なのだと思う。
 この視点で考えると、「Ernest!?」は「Love&Chance!」と比べて(敢えて言うと)、3幕物の原作を60分(しかも一場)に圧縮するところでかなり無理が生じていて、人物の出入りのきっかけ作りに若干苦しいところがあったり、アルジャノンとセシリーという(第2の)カップルにやや説得力が作れていないのが弱点になっている気がした。とは言え、走り出したら止まることなく走り切って見せる手口はますます磨きがかかっていて、装置(街灯)・照明を最後に生かしたエンディングもお洒落に決まっていたと思う。
 所沢の「プラヌラ」は、正直に言うと途中で少し寝てしまったので申し訳ないのだが、いままでまったく(と言っていいほど)寝落ちの経験がないわたしとしては、開き直って、所沢の舞台が「つかみ」のところでわたしを掴んでくれなかったのが悪いと言ってみたい気もしている。最初から単サスとエリア明かりの連続で、舞台上に少ない情報しか与えてもらえなかったこと、さらに、ある意味モノローグ風の単調なセリフ回しが続くことも相俟って、劇世界にうまく入り込むことができなかったような気がした。
 もちろん、そういうことすべてが意図的に作られた舞台だったのは判ったし、それが最後まで貫かれていたことは理解できた。寝てしまったことは(何はともあれ)反省しなければならないし、もう一度見られるチャンスができた以上(所沢は必ずしも縁のない学校ではないのだから)、栃木まで再見に出掛けなければならないかなと思っている。

 秩父農工科学が3校に入らなかったのは意外な気がしたが、今年の「ゼロデプス」は台本として何がしたいのかがはっきりしなかったように感じた。主人公の出生のこととか進路のこととかが少しも深まらず、観客に訴えてくるものが何もないという印象だった。ビジュアルなどは相変わらず素晴らしかったが、肝心のドラマをちゃんと作ってくれなくては仕方がないと思った。
 草加南の「はなまぼろし」は、ずいぶん古い本を持って来てよくやっていたと思うが、こういう舞台を作るなら必須の細部へのこだわりはまだ不足という気がした。赤子が一瞬で花びらになってしまうところはゾクッとしたが、エンディングの花吹雪はもっととことんやってくれないと満足できなかった。

 最後に大会運営について一言。
 終了後の段取りが今年から変わり、いきなり結果発表と表彰があったあと、場所を地下2階の大練習室に移して、改めて講評会を行うというかたちになっていた。
 結果が判っていたからなのか、講評順序も入賞校を優先するかたちとなり、時間配分も入賞校にかなり手厚いものに変わっていた。確かに入賞校に対しては丁寧な講評が行われたと言っていいが、それ以外の学校は後回しにされ駆け足となって、相対的に扱いの軽さが目立つことになってしまった(時間配分も減ってしまったかもしれない)。講評の公平性が失われたわけだが、果たしてそれでよかったのかどうか。生徒の意識としても、結果が判らなければすべての学校の講評に聞き耳を立てるが、結果が出ていてはそのあたりが果たしてどうなっていたか。
 また、出演校以外の生徒にとっては、従来は引き続きホールで行われる講評までは聞いて帰ろうという気分もあったようだが、1時間以上も待たされる上に場所の移動があっては(しかも、講評内容が入賞校中心になり、終了時間も遅くなることが判れば)、今後、講評会への参加はかなり敷居の高いものになりはしないかと危惧を感じた。今回の変更はそれなりの意図があってのことだと思うが、今後に向けて功罪をしっかり検討する必要があるように思った。

 あと、付け加えておくと、3人の審査員の中では、甲府南高校顧問の中村勉氏の講評が、端的な言葉の中に首肯すべき内容がいろいろあって印象に残った。どの学校に対しても率直に断じようとしているのが判り、無理に褒めようとしていないところも好感が持てた。
by krmtdir90 | 2018-11-28 14:35 | 高校演劇、その他の演劇 | Comments(2)
Commented by at 2018-11-29 20:55 x
今回はお書きにならないのかと思いました(^_^;

先日はご来場ありがとうございました。また、劇の感想もありがとうございます。なんとか、natsuさん思い出の栃木文化会館へと行くことになりました。しかも、所沢高校と一緒に。なかなか凄い巡りあわせです。

前回に引き続き試演会などもしますが、栃木でご覧頂けたら!
Commented by krmtdir90 at 2018-11-29 23:07
関東出場おめでとうございます。
栃木、行きたいなと思っています。柳瀬と所沢が同じ日になってくれると嬉しいのだけれど。試演会の方は、考え中です。
natsu
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